ランニングを継続するための黄金ルール|楽しく走るための実践法

「いざ、ランニングを始めよう!」と意気込んで始めてみたものの、気がつけば新品のランニングシューズは部屋の隅でホコリをかぶっていませんか?
「今日は仕事で疲れたから…」「なんか気が乗らないな…」「明日の朝走ればいいや」と、三日坊主で終わってしまった経験はきっと多くの人があるはずです。

もしあなたが、何度やってもランニングが継続できない自分を責めているなら、少し立ち止まって考えてみてください。それはあなたの意志が弱いのではなく、「続け方」のコツを知らないだけかもしれません。

この記事では、全国大会や関東大会出場選手を多数育てた指導者である私が、ランニングを「つらい」から「楽しい」へと変えるための具体的な方法を、余すところなくお伝えします。この記事を読み終える頃には、きっとあなたも「走りたい!」という気持ちが自然と湧いてくるはずです。


目次

黄金ルール1:目標設定の科学 〜挫折しないための思考法〜

「必ず毎日5km走る!」
「今年の夏までにフルマラソン完走!」

ランニングを始める際、誰もが一度はこのような大きな目標を立てるのではないでしょうか。しかし、正直に言います。これこそが、多くの人が挫折する最大の落とし穴なんです。

私はこれまで数え切れないほどランナーと向き合ってきましたが、彼らにまず教えるのは「目標設定の考え方を変える」ことです。トップアスリートでさえ、いきなり大きな目標には挑みません。オリンピックを目指すという目標を立てても漠然としてどこから手をつければわからないと思います。大事なのは小さな成功体験を積み重ね、自信という土台を築いてから、次の一歩を踏み出すことです。

1-1. 達成可能な「小さな目標」から始める理由

なぜ小さな目標から始めなければいけないのか、理由は「脳」にあります。
私たちの脳は、達成感を覚えると「ドーパミン」という快楽物質を分泌します。このドーパミンは「次も頑張ろう!」という意欲を高め、モチベーションの維持に不可欠です。

しかし、最初から「オリンピックに出る」など高すぎる目標を掲げてしまうと、脳は一体どうなるでしょうか。目標に到達できず、挫折感が積み重なり、やがて「自分はダメだ」というネガティブな感情が先行してしまいます。

だからこそ、目標設定は「誰でも簡単に達成できるレベル」に設定することが何よりも重要です。

例えば、「毎日5km走る」という目標を立てる代わりに、こんな目標から始めてみましょう。

  • 1日5分だけ、家の周りを歩いてみる
  • 好きな音楽を1曲聴きながら、ゆっくり走ってみる
  • 週末にコンビニまで歩いてみる

「これなら自分にもできる」と思いませんか?

小さな成功体験を積み重ねることが、やがて大きな自信となり、ランニングを続ける原動力になっていきます。

1-2. 目標を「期限」と「数値」で具体化する

小さな目標でも、ただ漠然と考えるだけでは不十分です。
「いつまでに」(when) 「何を」(what) 「どれだけ」(how) 達成するかを明確にすることで、行動がより具体的になります。

  • 曖昧な目標:「少しずつ走る」「とりあえず走る」
  • 具体的な目標:「今週末までに、近所の公園まで往復1kmを歩く」

この違いは脳への指令の明確さにあります。具体的な目標は脳が行動をスムーズに計画し、実行に移してくれます。そして達成できた時の喜びもより強く感じられるはずです。

1-3. 記録を可視化する習慣

目標を立てて実行に移したら、必ず「記録」しましょう。

  • 「今日は1.5km走れた!」
  • 「先週は週2回だったけど、今週は3回走れた!」

こうした記録は成長度を客観的に教えてくれるものさしです。努力の証となり、モチベーションが下がった時に再び背中を押してくれるでしょう。


黄金ルール2:ランニングを楽しむためのマインドセット

ランニングを始めたばかりの人にとって、「走る」という行為は辛いものかもしれません。息が上がり、足が重くなり、早くやめたくなる。しかし、全国大会で戦う選手たちでさえ、毎日「よし、走るぞ!」とモチベーション全開なわけではありません。

私も現役時代、強豪校で競技に取り組んでいましたが「今日は休みたい」と何度も思ったことがあります(笑)。そんな中でも大切なのは「走ること」を「義務」から「楽しみ」に変えるマインドセットです。

2-1. 「走ること」以外の価値を見つける

  • 気分転換になる
  • 新しい発見がある
  • 自分との対話の時間になる

走る目的を「結果」だけにせず、純粋な楽しみを見つけましょう。

2-2. 走らない日もOK!完璧主義を捨てる

週に3回走ると決めたのに1日サボってしまった…。そんな時に「もうダメだ」と投げ出さないこと。休むこともトレーニングの一部です。

2-3. 自分にご褒美を設定する

  • 「今週は目標達成したから、新しいランニングウェアを買おう」
  • 「今日は5km走れたからケーキを食べよう」

ご褒美はモチベーションのガソリンです。


黄金ルール3:ランニングを「習慣」にするための環境づくり

ランニングを続ける一番の敵は「面倒くさい」です。これを克服する環境づくりを紹介します。

3-1. 走る時間を「予約」する

スケジュールに走る時間を組み込みましょう。

  • 「毎朝、朝食前に15分走る」
  • 「毎週水曜は仕事終わりに30分走る」

3-2. コミュニティを使って仲間を増やす

SNSやランニングサークルで仲間を作ると継続しやすくなります。

3-3. お気に入りのアイテムを見つける

お気に入りのシューズやウェアがあると、自然と走りたくなります。

私が教える間違えない「道具の選び方」

  • シューズ:初心者はクッション性重視。おすすめは「NIKE エアズームライバルフライ」。
  • 専門店:サイズ測定や相談ができるので安心。
  • デザイン:履くだけで気分が上がるものを選びましょう。
  • ウェア:吸湿速乾性のある素材、季節に合ったものを選ぶ。

ランニングアプリの活用

距離や時間を記録して努力を「見える化」しましょう。SNSで共有するのも効果的です。


まとめ|継続の先に待つ「ランニングの本当の喜び」

ランニングは、ただの運動ではありません。努力、自己対話、達成感。これらは日常生活では得難い経験です。

やがてランニングは、自信となり自己肯定感を高め、人生のさまざまな場面であなたを支える力になります。


記事のポイント

  • 目標設定の科学:小さな成功体験を積み重ねる
  • マインドセット:義務から楽しみに変える
  • 環境づくり:時間を予約し、仲間やアイテムで習慣化する

ここまで読んでくれたあなたは、きっともう大丈夫。
ランニングは自分との対話です。焦らず、比べず、自分のペースで楽しみましょう。

この広い空の下、一歩踏み出すたびに新しい景色と新しい自分が待っています。
さあ、今すぐシューズを手に取って、扉を開けてみませんか。

\38歳・3児のパパランナー/
2011年に現役を引退後、会社員として働きながら、市民ランナーとしてランニングを継続。

これまで「人の役に立ちたい、力になりたい」という思いから、外部コーチやクラブサポートとしても活動してきました。ある日、ゲストとして参加したランニングチームで多くの市民ランナーと出会い、皆さんの熱意と悩みに触れたことで、「この私でも誰かの力になれる」「もっと多くの人の役に立ちたい」と強く感じました。

その想いから、オンラインランニングサポート「YMD NEXT×RUN」を立ち上げ、現在は一人ひとりに寄り添うパーソナルサポートを展開中です。

【実績・経歴】
〇山田中学校
 県大会優勝、県駅伝区間賞
〇市立船橋高校 (体育科専攻)
 県大会優勝、インターハイ出場
〇駒澤大学 (文学部心理学科専攻) 
 2009年箱根駅伝第4区出場、関東インカレ決勝進出
〇富士通
大田原マラソン第3位、パリマラソン17位(アジア1位)

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