はじめに
みなさん、いきなりですが
「ランニング中に急に脇腹が痛くなって、走れなくなった…」
「あと少しで自己ベストだったのに、さしこみのせいでペースダウン…」
そんな経験はありませんか？
ランニング中に突然襲ってくる「さしこみ（脇腹の痛み）」。楽しく走っていたのに、急にペースが落ちたり、止まらざるを得なくなったりする経験は、多くのランナーが一度は通る道です。初心者だけでなく、ベテランランナーでも起こることがあり、その原因や対策を知っておくことは、快適なランニングライフの第一歩です。
この記事では、ランニング中に起こるさしこみの原因、起こったときの対処法、そして再発を防ぐための予防策について、詳しく解説します。
ネクラン君しっかり対策してさしこみをなくそう！
38歳3児のパパランナー。
2011年に現役を引退。地元に戻り、香取小江戸マラソンや地域イベントにも積極的に参加。会社員をしながら市民ランナーとして活動。YMD NEXT×RUNの指導をオンライン中心に展開中。
【実績・経歴】
・山田中学校
県大会優勝、県駅伝優勝
・市立船橋高校 （体育科専攻）
県大会優勝、インターハイ出場
・駒澤大学 （文学部心理学科専攻）
2009年箱根駅伝第４区出場、関東インカレ決勝進出
・富士通
大田原マラソン第３位、パリマラソン１７位（アジア１位）
1. そもそも「さしこみ」とは？
「さしこみ」とは、主にわき腹（肋骨の下あたり）に起こる鋭い痛みを指します。ランニング中に限らず、激しい運動や長時間のウォーキング、食後の動作でも起こることがあります。
痛みは右側、左側のどちらにも現れることがありますが、右脇腹に出るケースが多いとされています。
2. ランニング中にさしこみが起こる主な原因
2-1. 食後すぐの運動
満腹状態や食後すぐに走り始めると、胃や腸に血流が集中し、その一方で運動に必要な筋肉にも血流が必要になるため、消化器系の器官が酸素不足となり痛みが出ることがあります。
2-2. 呼吸の乱れ
呼吸が浅かったり、不規則だったりすると、横隔膜が過度に緊張して痛みを引き起こすとされています。とくに初心者ランナーに多い原因です。
2-3. 体幹の筋力不足
体幹が不安定だと、走るときのフォームが崩れやすく、横隔膜や内臓への負担が増加します。これによりさしこみを引き起こすリスクが高まります。
2-4. 姿勢やフォームの崩れ
猫背や左右のバランスが悪いフォームで走ると、腹部にかかる圧力に偏りが生じ、特定の筋肉や器官に過剰な負担がかかります。
3. さしこみが起きたときの正しい対処法
3-1. 走るスピードを落とす・一時的に止まる
痛みを感じたら、まずはペースを落とすか、完全に止まって深呼吸しましょう。無理に走り続けると悪化する可能性があります。
3-2. 呼吸を整える
深くゆっくりと腹式呼吸を意識することで、横隔膜の緊張を和らげます。4秒吸って8秒吐くなど、リズムを意識するのが効果的です。
3-3. 脇腹を押さえる
痛みのある箇所に手を当てて軽く押さえながら、体を反対側に倒すようにすると、筋肉の緊張が和らぎ、痛みが軽減されることがあります。
4. さしこみを防ぐための予防策
4-1. 食事のタイミングに注意する
運動前は最低でも1.5〜2時間は空けるのが理想です。脂っこい食事や消化に時間がかかるものは特に注意しましょう。
4-2. 正しい呼吸法を身につける
呼吸は「吸う：吐く＝2：2」のように一定のリズムで行うのがポイントです。鼻から吸って口から吐く腹式呼吸を練習しておくと、パフォーマンスにも良い影響があります。
4-3. ウォームアップを丁寧に行う
走る前に軽いストレッチやジョグで身体を温めることで、筋肉や内臓の急激な負荷を防ぎます。
4-4. 体幹トレーニングを取り入れる
プランクやドローインなど、簡単な体幹トレーニングを日常的に行うことで、走行時の姿勢を安定させ、内臓への負担を減らせます。
5. それでも頻繁に起こる場合は？
予防しても何度もさしこみが起きる場合、以下の点を見直してみましょう。
- 食生活のバランス（脂質過多・過食）
- ストレスの蓄積
- 水分の取り方（冷たい飲み物を一気飲みしない）
- 疾患（胃腸のトラブルや胆のう・肝臓に関する病気の可能性）
場合によっては、医療機関での相談も検討すべきです。
おわりに｜さしこみを恐れず、快適なランニングを
ランニング中のさしこみは、一時的なものがほとんどです。しかし、原因を理解し、正しく対処・予防すれば、苦しまずに快適に走り続けることができます。日々のトレーニングの中に呼吸法や体幹強化、生活習慣の見直しを取り入れ、さしこみ知らずのランナーを目指しましょう！
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