はじめに
3000mで「9分台」を目指す——
それは、長距離に本気で取り組むランナーにとって、大きな壁であり、同時に大きなチャンスでもあります。
このタイムを越えることで、見える景色が一気に変わり、自信と可能性が大きく広がっていきます。
「地元の強豪に追いつきたい」
「県大会で名前を残したい」
「自分の限界を、超えてみたい」
そんな熱い気持ちが少しでも心にあるなら、あなたにはすでに9分台を目指す資格があります。
この記事では、そんなあなたの思いに応えるべく、
・スピードとスタミナを同時に伸ばす練習の考え方
・日々の練習で意識すべきポイント
・試合で最大限の力を出すための準備と調整法
を、わかりやすく紹介していきます。
「まだ自分には早い」と思っていたとしても、大丈夫。
正しい練習と継続があれば、今の自分を超えていくことは必ずできます。
さあ、一歩を踏み出しましょう。
この記事を読んで、その挑戦の先にある“9分台の世界”へ、一緒に目指しましょう。
🎉 中学生~大学生限定!初月無料キャンペーン
YMD NEXT×RUNは、元箱根駅伝ランナーが立ち上げたオンライン型パーソナルサポートです。中高生の競技力向上から市民ランナーの記録達成まで、個々の目標に合わせた練習サポートを行っています。
現在、未来あるランナーを全力でサポートするために、 中学生~大学生を対象に「初月無料キャンペーン」 を実施しています。
部活動や自主練習ではなかなか得られない、専門的なトレーニングや的確なアドバイスを体験できるチャンスです。
成功事例:YMD NEXT×RUNの実績
立ち上げ以前に、私が外部コーチ指導で指導を行った中学生や、YMD NEXT×RUN会員が、実際に3000mで9分台を達成した成功事例です。努力と適切な練習で成果を出したリアルな事例を紹介いたします。
香取市・中学2年男子(対面指導)
■成果
千葉県香取市在住の中学2年生男子。冬から春にかけての大会(約4カ月間)で、3000m10分15秒から9分47秒へ記録更新。
■第一印象
初めて会った時はおとなしく、自己主張も少ない印象でした。練習は部活動任せで、ただ漠然と走っているだけ。強みや弱点の分析もなく、練習量も不足していました。
一方で、レース展開は非常に上手で、あらゆるパターンに対応できる戦術眼がありました。
■指導内容・取り組み
・まずは現状把握と、短期・中期・長期の目標を設定
・達成可能な小さな目標を一つずつクリアしていく仕組みを導入
・練習量を増やし、距離を踏ませることを徹底
・スピード練習やジョグは私も一緒に走り、姿勢を示す指導
また、「楽しくない練習でも前向きに取り組める」よう工夫し、自主性を引き出すことを意識しました。
■成果・成長
指導の中で本人も少しずつ変化。部活以外で自主練を行うようになり、自分の意見を伝えられるようになりました。
結果として、3000m9分台を達成し、他種目でも県大会準決勝進出。さらに、高校も陸上推薦で進学が決定。記録だけでなく、人としての成長も大きく感じられた事例です。
岡山県・中学3年男子(オンラインサポート)
■成果
岡山県在住の中学3年生男子。オンラインサポートを継続中。
3000m9分45秒から9分34秒まで短期間で伸び、目標の9分30秒切りが目前。
■第一印象
やる気に満ちあふれ、練習量も豊富。練習ノートもきちんと記録し、「強くなりたい」という思いが強く伝わってきました。
ただし、毎日追い込みすぎて疲労が蓄積しているのが課題で、このままでは伸び悩む危険性があると感じました。
■指導内容・取り組み
・ポイント練習とジョグのメリハリを徹底
・特にジョグが速すぎる傾向があったため、ペースを落とすよう繰り返し指示
・「1週間だけでいいから完全に指示に従ってみよう」と提案し、過度な不安を和らげる工夫
・練習報告や相談を毎日してくれるので、その情報をもとに的確なアドバイスを提供
やる気が強すぎるためブレーキをかけるのが大変でしたが、徐々に疲労コントロールができるようになり、練習の質が向上しました。
■成果・成長
ジョグで疲労を抜けるようになると、スピード練習で体が軽く動き、内容の濃い練習が可能に。結果として、一気に記録が伸びて9分30秒切り目前まで成長しました。現在も継続中で、さらなる飛躍が期待されます。
この2つの事例はタイプこそ正反対ですが、共通しているのは「課題を正しく見極め、適切な指導を継続した結果、確実に成果につながった」という点です。
どんなタイプの選手でも、正しいアプローチを続ければ必ず伸びていきます。
福島県・中学2年男子(オンラインサポート)
■成果
福島県在住の中学3年生男子。オンラインサポートを継続中。
3000m10分15秒から9分50秒まで更新し、目標の9分59秒切りを早々に達成。さらに次のレベルを目指して取り組みを続けています。
■第一印象
やる気にあふれ、走行距離も十分にこなしている努力家タイプ。
派手さはないものの、おとなしい中に闘志を秘めた選手という印象でした。
■悩み
一生懸命練習をしているのに、なかなか成果が出ないのが課題。特にスピード練習が苦手で、力を発揮できずに悩んでいました。
■指導内容・取り組み
練習内容を分析すると、ジョグのペースが速く、距離は十分に踏んでいる一方で、スピード練習の設定タイムが合っていないことがわかりました。
そこで次の改善策を実施しました。
・練習量を20%削減し、疲労を軽減
・ジョグは6:00/kmペースを徹底し、負荷を調整
・スピード練習は本数を3分の2に減らす代わりに、設定タイムを大幅に引き上げ
従来:
・1000m×4本(3’30/km)
・400m×15本(1’25)
・2000m×3本(7’00)
改善後:
・1000m×2本(3’15/km)
・400m×7本(1’15)
・2000m×2本(6’40)
このように「量を抑え、質を上げる」練習に切り替えました。
■成果・成長
改善の効果はすぐに表れ、苦手意識のあったスピード練習にも手応えを感じるように。結果、3000mで9分50秒を達成し、安定して9分台で走れる力を獲得しました。
今では「スピード練習が得意」と言えるほどに成長しており、さらなる飛躍が期待される選手です。
現状把握:まずは自分を知ることから
種目 | 目標タイム | 自分の記録 |
---|---|---|
1500m | 4分35秒 | 〇分〇秒 |
1000m | 3分10秒 | 〇分〇秒 |
2000m | 6分40秒 | 〇分〇秒 |
3000m | 9分59秒 | 〇分〇秒 |
ポイント
・タイムはあくまで目安です。スタミナ型で月間距離を踏めている人は多少これよりタイムが遅くても大丈夫。スピード型で、月間距離が踏めていない人はもっと速いタイムを目指すようにしましょう。
・月間走行距離の目安は200km~300kmといったところでしょう。
まずは、現在地を明確にしましょう。特に「どこでタイムが落ちるか」「ペース配分は適切か」「練習量は足りているか」を振り返ることが重要です。
そして、現状を正しく知ることは「ピーキング力(大会本番やポイント練習の時にベストな状態で臨む力)」を高める鍵でもあります。むしろ長距離はこのピーキング力だけです!自分の体がどんなときに調子が良く、どんなときに不調になるのか──中学校の大会の数、公式大会の数は限られており、数少ないチャンスを確実に掴まなくてはなりません。これを知れた人が、大会や重要な練習に向けて最高のパフォーマンスできるようになります。
📝 日々の練習ノートで「自分を知る」
そのために最も効果的なのが練習ノートの記録です。
ただ走った距離やタイムを書くのではなく、以下のような内容を分析することが大切です。
- 今日はなぜ調子が悪かった?
- → 前日の練習強度、食事の内容、睡眠時間はどうだった?
- 今日はなぜ体がよく動いた?
- → 数日前の疲労が抜けた?ストレスの少ない生活だった?
このように体の変化と要因を日々記録していくことで、「自分はこうすれば調子が上がる」という法則が見えてきます。
💡練習ノート記録例
※ポイント練習の時はなるべく詳しく書こう
ジョグの日は簡単でOK。
6月14日(木)天気:晴れ、気温26度
内容:2000m×2(1本目6″50、2本目6″35)
アップ:体操~3km(4″30)+流し100m×3本~20分休憩、10分(5″30)10分休憩~スタート
調子:◎
日が照っていて暑かった。
アップ時は体が動かなかったが、スタートしてからは徐々に体が動いていった。
生活:睡眠8時間、前日オフ、水分をしっかり摂った
6月15日(金)
内容:8kmジョグ(5″30)
調子:×
昨日のポイント練習の疲労がたまっていて体は動かなかった。
接地を意識してジョグをした。
また、こうしたノートを継続することで、
「練習が足りないのか?」「なにが足りないのか?」が明確になり、他者に相談する際にも的確なアドバイスをもらいやすくなります。
ちなみにこちらは私の中学生の時(25年前)の練習ノートです。まだ残っていたのでアップします。



YMD NEXT×RUNでは、そうした個別の練習ノートをもとにした相談も可能です。どこを改善すべきか、どうすれば記録が伸びるか、適格にアドバイスが可能です。是非、あなたと一緒に分析・改善していきましょう。
また、アプリを使った記録方法もあると思います。
📱 アプリのメリット・デメリット
✅ メリット
- 自動記録・GPS機能
→ 距離・ペース・心拍数などが自動で記録され、正確・手間いらず。 - グラフやデータで可視化しやすい
→ 練習の傾向や成長が一目でわかる。分析向き。 - 共有・記録の管理がしやすい
→ SNSやコーチとの共有、クラウド保存が可能。複数端末でも使える。
❌ デメリット
- 思考や感情の記録が浅くなりがち
→ 自動記録中心だと「何を感じたか」「何を考えたか」が残らない。 - バッテリー・通信環境に左右される
→ GPSエラーやアプリの不具合で記録が取れない場合も。 - 使いこなすまでに慣れが必要
→ 機能が多く、初期設定や操作に手間取る人も。
✍️ 手書きノートのメリット・デメリット
✅ メリット
- 感覚・感情を深く記録できる
→ 疲労度、気分、調子など「主観」を丁寧に書ける。自己分析が深まる。 - 頭が整理される/記憶に残る
→ 書くことでその日の練習を振り返り、習慣づけや意識向上に効果あり。 - 見返すとモチベーションになる
→ 成長の足跡として残る。過去との比較も手軽。
❌ デメリット
- 時間と手間がかかる
→ 書く習慣がないと継続が難しい。記録が面倒に感じることも。 - 数値の正確性がやや劣る
→ GPSや心拍などの詳細データは記録できない(アナログ中心)。 - 紛失や保管のリスクがある
→ 持ち歩きづらく、雨・忘れ物などで失いやすい。
🔄 使い分けもアリ!
「アプリで数値管理(分析系)+手書きで感じたこと(感情系)記録」というハイブリッド方式が一番おすすめです。
目標設定|ここからがスタートです

目標設定は、練習の方向性を明確にし、モチベーションを高めるためにとても重要です。具体的な目標があることで、今自分になんのために練習をしているのか、なにが足りないから(なにを伸ばしたいから)この練習が必要なのか。が見えてきます。また、小さな目標を積み重ねていくことで達成感を得やすくなり、継続の力にもつながります。漠然と走るのではなく、「いつまでに何を達成したいのか」を定めることで、練習の質が大きく向上します。目標は成長の道しるべです。
目標設定のポイント:
- 長期目標:大会、記録会があるのが主に4月~7月、10月~12月だと思います。
まずは長期(6か月)での達成を目指してみましょう。目標レースを6か月前から逆算して練習計画を立てます。 - 中間目標:3カ月目で1000m3分10秒を目指す。4カ月目で2000m6分40秒前後を目指しましょう。
- 短期目標:前半は走行距離をたもちつつ、スピード練習を徹底的に行っていきましょう。
💡ポイント
大前提ですが、、筋肉の作りとして、(速筋・白筋)スピードをつければ持久力は落ちる。(遅筋・赤筋)持久力を上げるとスピードは落ちます。大事なのは、スピードと持久力のバランスです。
スピードさえつけば、距離を伸ばす(スピード持久力)のは比較的容易です。まずは前半はスピードをつける。後半は距離を伸ばしつつ、スピードも維持することを意識してください。
目標設定について、詳しく書いた記事がありますので、こちらもどうぞ!
ご相談・ヒアリングは無料です。
プラン決定後、お客様にご納得いただいてから、正式なお申し込みとご入金をお願いしています。
無理なご案内や請求は一切ありませんので、ご安心ください。
※申込み後、24時間以内に必ず返事をいたします。返事がない場合はメールアドレスが間違えている可能性があります
お申込み後でも、相談・ヒアリングの結果「イメージと違った」と感じられた場合は、費用は一切ご請求いたしません。
面倒な終了手続きもありません。どうぞお気軽にお申込みください。
3000m10分切りを目指す6カ月間の練習メニュー
3000mで10分切りを狙うランナーのための、6カ月間の練習メニュー例です。時期や体調、天候に合わせて調整しながら、段階的にスピードと持久力を高めていきます。序盤はスピード強化、中盤はスピード持久力の延長、終盤は実戦的な仕上げを意識。ジョグやLSDでの回復・基礎作りも取り入れ、ピークに向けてコンディションを整えていきましょう。
6カ月~3カ月前の練習メニュー(1000m3分10秒を目指す。)
この時期はとにかくスピードを強化しましょう。
曜日 | メニュー | 目的 |
---|---|---|
月 | ペース走3000m(12’00~12’30)+400m×1 | ペースの感覚づくり |
火 | 60分ジョグ+流し4本 | 有酸素回復・フォーム維持 |
水 | インターバル400m×4(R=200m50秒)1分12秒目安 | スピード持久力の強化 |
木 | LSD 70〜90分 or クロカン | 心肺・脚筋持久力の養成 |
金 | 40分ジョグ+補強 | 疲労抜き+体幹強化 |
土 | 200m×8(R=200m50秒)または600m+400m+200m | スピード刺激 |
日 | オフ | 回復 |
3カ月~2カ月前の練習メニュー(2000m6分40秒を目指す。)
3分10秒が達成できればスピードは十分です。そのペースを2000mまで維持できるようにしましょう。
曜日 | メニュー | 目的 |
---|---|---|
月 | ペース走3000m(12’00~12’30)+1000m×1 | ペースの感覚づくり |
火 | 60分ジョグ+流し4本 | 有酸素回復・フォーム維持 |
水 | インターバル1000m×2(R=2分)3’20~23目安 | スピード持久力の強化 |
木 | LSD 70〜90分 or クロカン | 心肺・脚筋持久力の養成 |
金 | 40分ジョグ+補強 | 疲労抜き+体幹強化 |
土 | 600m×4(R=1分30)+ショート200m×3 | スピード刺激 |
日 | オフ | 回復 |
2カ月~0カ月前の練習メニュー(練習で3000m10分10~15秒を目指す。)
ここまでくればもうコツは掴んでいるはず。もうあと一歩。大会1週間前は練習の質を下げて疲労を抜いて仕上げていきましょう。
曜日 | メニュー | 目的 |
---|---|---|
月 | ペース走3000m(12’00~12’30)+1000m×1 | ペースの感覚づくり |
火 | 60分ジョグ+流し4本 | 有酸素回復・フォーム維持 |
水 | インターバル2000m×2(R=3分)6’45目安 | スピード持久力の強化 |
木 | LSD 70〜90分 or クロカン | 心肺・脚筋持久力の養成 |
金 | 40分ジョグ+補強 | 疲労抜き+体幹強化 |
土 | 400m×8(R=1分50秒) | スピード刺激 |
日 | オフ | 回復 |
スピード練習のパターン例(6種類)

以下に、3000m 9分50秒を目指すランナー向けの「スピード練習パターン」を6種類ご紹介します。
それぞれのパターンには狙いがあり、時期や状態に合わせて組み替えて使えるようにしています。
✅パターンA|王道:1000m×3本
持久力とスピードの両面をバランスよく強化できる王道メニュー。レースペースの耐性を高めつつ、動きやスピード感を整える。
内容 | ペース | レスト | 狙い |
---|---|---|---|
1000m×3本 | 3’15〜3’20 | R=3分 | レースペースの持久力強化 |
✅パターンB|スピード変化に強くなるピラミッド形式
距離を短くしながらペースを上げることでギアチェンジ力を養成。レース後半のスピード変化に対応できる粘り強さを身につける。
内容 | ペース | レスト | 狙い |
---|---|---|---|
1000m → 800m → 600m → 400m → 200m | 3’20 → 2’35 → 1’55 → 75秒 → 32秒 | 各R=3分 | ギアチェンジ力・レース後半対応力アップ |
✅パターンC|乳酸耐性向上&後半粘り強化
ミドルインターバル(600m×6本)ショートインターバル(400×10本、200×15本)で高負荷をかけ乳酸処理能力を鍛える。苦しい場面でも粘れる力を養成する実戦的メニュー。
内容 | ペース | レスト | 狙い |
---|---|---|---|
600m×6本 | 1’55〜2’00 | R=2分(しっかり) | 心肺への高負荷・乳酸除去力UP |
400m×10本 | 78秒 | R=200m jog | スピード刺激・動き改善 |
200m×15本 | 38秒 | R=1分 | ラストスパート練習・スピード神経強化 |
✅パターンD|3000m模擬
2000m×2本で実戦感覚を掴み、後半の踏ん張りを強化。
内容 | ペース | レスト | 狙い |
---|---|---|---|
2000m × 2本 | 1本目 3’25~30/km 2本目 3’20/km | セット間R=3〜4分 | レースシミュ+後半の踏ん張り力養成 |
✅パターンE|1000m変化走で持久力×スピード
同一距離内でペースを変えることで心肺と筋力を同時に刺激。レース後半のペース変化やラストの余裕を生み出す実践的トレーニング。
内容 | ペース | 狙い |
---|---|---|
4000m×1本 | 1000~2000m(3”30) 2000~3000m(3’45) 3000~4000m(3’15) | ペース変化への適応、3000m終盤の余裕感を作る |
✅パターンF|刺激系(大会直前やスピード強化期)
大会直前やスピード強化期に適したメニュー。短距離の全力走で脚の反応とキレを引き出し、レースでのスピード発揮に直結させる。
内容 | ペース | レスト | 狙い |
---|---|---|---|
300m×6〜8本 | 52〜54秒 | R=2〜3分 | 無酸素系・フォーム調整・キレ出し |
レストのポイント(共通解説)
レスト(休息)の設定はトレーニング効果に直結する重要な要素です。
レストはあくまで目安であり、「何分休むか」「どのように休むか」によって得られる効果は大きく変わります。
静止・軽いJOG・歩きなど種類は様々ですが、「長すぎれば効果は半減」「短すぎればタイムやフォームの質が落ちる」ため、微妙な、さじ加減が重要です。
自分の状態や目的に応じて、“時間”と“種類”を柔軟に調整してください。
調子がいい日は短めに、疲れている日はやや長めに――そんな調整力もまた、実力のうちです。
レスト(休息)の設定はトレーニング効果に直結する重要要素です。
インターバル走では、距離や強度だけでなく、レストの「時間」と「種類」も意識することで、トレーニング効果を最大限に引き出せます。
✅目的別|レスト時間の調整目安
目的 | レスト時間の目安 | 意識するポイント |
---|---|---|
レースペースへの適応 | 1分半~3分 | 「少し息が整う」程度で再スタート |
VO2max(最大酸素摂取量)向上 | 2~3分 | 心拍が80%以下に落ち着いたらGO |
無酸素性トレーニング(乳酸耐性) | 3~5分 | 次も同じタイムが出せるよう完全に近い回復を |
神経系・スプリント能力向上 | 1〜3分 | 疲労を残さず、毎本しっかり集中 |
✅レストの「種類」による効果の違い
レストの種類 | 特徴と効果 | 向いている練習例 |
---|---|---|
静止(立ち止まる) | しっかり回復・心拍が下がりやすい | レペティションや短距離 |
軽い歩き | 回復しつつ心拍を維持 | 800mや1000mインターバル |
軽いJOG | 負荷を保ちながら次へ繋ぐ | 400mインターバルやテンポ走 |
時間でなく「感覚」で判断 | 心拍・呼吸が整ったら再開 | レース後半を想定した練習に最適 |
ご相談・ヒアリングは無料です。
プラン決定後、お客様にご納得いただいてから、正式なお申し込みとご入金をお願いしています。
無理なご案内や請求は一切ありませんので、ご安心ください。
※申込み後、24時間以内に必ず返事をいたします。返事がない場合はメールアドレスが間違えている可能性があります
お申込み後でも、相談・ヒアリングの結果「イメージと違った」と感じられた場合は、費用は一切ご請求いたしません。
面倒な終了手続きもありません。どうぞお気軽にお申込みください。
ジョグ練習について解説
3000mで9分台を目指すには、ポイント練習(スピード練習・ペース走・インターバル)とジョグ(つなぎの練習)のバランスがとても重要です。
1. 最重要ポイント:疲労を残さない
ジョグの日の最大の目的は「疲労を抜きつつ距離を踏むこと」です。
ポイント練習で強度の高い刺激を入れた後は、身体が回復しきらない状態です。この日に頑張りすぎると、次のポイント練習で質が落ちてしまい、結果的に力が伸びないという悪循環になります。
2.ジョグでピーキング力を養う
どのようにジョグを行うかで、次のポイント練習の調子が大きく変わります。
- 「今日はジョグを軽く流したから、翌日のポイント練習は体が軽い」
- 「ジョグで無理に距離やスピードを入れたから、翌日の練習で重かった」
こうした“軽かった・重かった”の積み重ねが、自分にとってベストな調整の感覚を養います。
これは世界大会やオリンピックを目指すトップアスリートも同じ。彼らも日々のジョグや調整の中で、「ピーキング力」=試合で最高の状態に持っていく力を磨いています。
- 「レース前にどのくらいジョグを減らすか」
- 「疲労を抜きながら走力を落とさないバランス」
を普段のジョグの中で試行錯誤することが、レース当日のベストパフォーマンスにつながります。
つまり、普段のジョグは“ピーキングの練習”でもあるのです。
3. ジョグのペース調整
ジョグは 5:00〜6:00/km程度の楽なペース が基本です。呼吸が乱れず、会話できるくらいが目安。
- 「体が重いな」と感じる日は6:00/kmでもOK
重要なのは、“ペースよりも回復度合い”を優先することです。距離を踏みたい気持ちがあっても、ジョグで追い込みすぎないようにしましょう。
4. LSD(ロングスローディスタンス)の活用
時にはジョグを「LSD」に置き換えるのも効果的です。
LSDとは?
- Long Slow Distance の略
- ゆっくり長く走る練習(例:90〜120分、5:30〜6:30/km)
- 心肺に負担をかけずに長時間走り続ける
効果
- 毛細血管が発達し、酸素を筋肉に届ける能力が上がる
- 脂肪をエネルギーとして使う能力が向上する
- フォームを安定させる「基礎作り」にも最適
👉 LSDはスピード練習の合間に入れることで、持久力の土台を厚くする役割を果たします。
5. 練習形態ごとのジョグ例と意図
- 1部練習の場合
40〜60分ジョグ(5:00〜6:00/kmの楽なペース)
→ 持久力のベースを作りつつ、疲労を抜く。強度は抑え目で。 - 2部練習の場合
朝20〜30分ジョグ、午後40〜50分ジョグ
→ 朝はリズム作り、午後はメイン。分けることで疲労を分散しながら距離を踏める。 - 3部練習(部活朝練+午後練+自主練)
朝20分ジョグ+午後40分ジョグ+夕方20分ジョグ
→ 学生や部活生向け。走行距離を積みながらも一回ごとの負担は軽減。オーバーワークを防ぎつつ走力アップ。
Q&A (よくある悩み)
実際にYMD NEXT RUNの会員の方々から多く寄せられた悩み――「疲労が抜けない」「ペースが安定しない」「練習期ごとの調整がうまくいかない」など――に対して、取り組んだ工夫や改善事例を公開しています。
Q1. 睡眠も食事もしっかりとっているが、疲労がなかなか抜けません。どうしたらいいですか?
A. 疲労が溜まっている主な原因は「距離が多い。ペースをが速い」が原因です。思い切ってジョグ(6”30/km)のペースを落とすか1〜2日休養を取ることも回復の近道になります。
Q2. ポイント練習の翌日に足が重くて走れません。
A. 翌日は軽いジョグ(ゆっくり5:30〜6:00/km)やウォーキングを取り入れると血流が促され回復が早まります。また、以下を目的に、あえて翌日にLSDを行うのもおすすめしております。
① 疲労回復を促す「積極的休養」
② 毛細血管の発達・酸素運搬能力の向上が大幅にアップする
③ 心肺に過度な負担をかけずに「距離」を踏める(レース連戦や月間走行距離が少ない場合におすすめ)
④ ポイント練習の疲労下での「動き作り」
Q3. ペース走で一定のスピードを維持できません。
A. 最初から設定ペースで走ろうとせず、序盤は少し抑え、徐々にペースを上げていきましょう。GPSウォッチを見すぎず、感覚を大事に。リズム重視で走るのもコツです。
Q4. 練習を続けているのに記録が伸びません。
A. 同じ練習ばかりだと体が慣れてしまいます。ゆっくりジョグの日、1000mインターバルや坂ダッシュなどのポイント練習の日を使い分け、しっかりメリハリのある練習をしましょう。新しい刺激を入れることでブレイクスルーが期待できます。
Q5. 試合の時期が近づいてきました。どのように調整すればいいですか?
A. レース1〜2週間前からは「テーパリング期」として練習量を徐々に減らします。強度は落とさず、量を控えることで疲労を抜き、当日にピークを持っていきます。このピーキング力を高めるトレーニングは、普段のジョグ日、ポイント練の日で養われます。ノートをしっかり書いて、ポイント練習間のジョグはどのようなペース・距離で行えば体調がいいか、自分に合った強度を探っていきましょう。
Q6. スピード練習が苦手です。どう克服したらいい?
A. 短い距離(200〜400m)などのショートインターバルから取り入れると無理なくスピードに慣れられます。
Q7. 練習量を増やしたいけどケガが心配です。
A. 急に距離を増やすのは故障の原因になります。1週間の走行距離は「前週比+10%以内」に留めることを目安にしましょう。補強運動も忘れずに。
Q8. 部活や仕事で時間がなく、練習が安定しません。
A. 毎日走る必要はありません。週3回でも「ポイント練習+ジョグ」で十分成長します。限られた時間で効率的に走ることが大切です。
Q9. 暑い時期はどう練習すればいいですか?
A. 早朝や夕方の涼しい時間帯を選び、水分補給を徹底してください。
Q10. レース前に緊張して力を出し切れません。
A. 緊張は自然なことです。普段の練習でレースを想定し、スタート前の流れをルーティン化しておくと安心できます。「緊張=集中力の高まり」と前向きに捉えましょう。
大事なのは「走るだけじゃない」体づくりに大事な食事

中学生は成長期まっただ中。走ることに加えて、以下も意識しましょう。
- 食事(特に鉄分・タンパク質)
- 睡眠(8〜9時間)
- 休む勇気
も大切です。「疲れてるな」と感じたら、ジョグや補強だけの日にしてOK。週1~2日は「疲労回復優先日」を設けると長く強くなれます。
✔️ 食事の基本バランス(PFC)
- P(たんぱく質):体の修復と成長(鶏むね肉、卵、納豆)
- F(脂質):ホルモン・細胞膜の材料(オリーブ油、ナッツ)
- C(炭水化物):エネルギー源(白米、パスタ、果物)
✔️ タイミングも意識!
- 練習後30分以内のリカバリー食(プロテイン+バナナなど)
- レース1〜2日前のカーボローディング
- 試合当日の朝食:低脂質+高糖質(おにぎり、バナナなど)
関連記事|継続のカギは「休養と回復」にもある
ランニングを楽しく続けるためには「走ること」だけでなく、「休むこと」も大切です。無理に走り続けてしまうと、ケガやモチベーション低下につながり、せっかくの努力が水の泡になることも…。
以下の記事では、ランナーにとって欠かせない リカバリー(疲労回復・休養法) について詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
食事と睡眠について、以下の記事で詳しく書いているので、合わせて読んでね↓↓
すべてはここ!継続!
🔑 継続のために効果的な工夫
上記のステップと同じことになってしまいますが、継続のためには以下の工夫が大事です。
- 練習ノートを毎日つける
- 体調や気づき、良かった点・反省点を記録することで、モチベーションの維持につながる
- 短期目標を立てて、達成の喜びを感じる
- たとえば「今月中に1000mで3分05を切る」など
- 仲間と刺激を与え合う
- 一人では難しくても、仲間の存在は大きな励みになる
- 調子が悪い日は“休む”選択肢も持つ
- 無理して続けると故障や燃え尽きに繋がるため、「休む勇気」も必要
- 憧れの選手や将来の目標を視覚化する
- 部屋やスマホに貼っておくと、自分を鼓舞できる
- YMD NEXT×RUNを利用する。
継続とは、「気合い」だけではなく環境と仕組みの設計です。小さな積み重ねがやがて大きな結果に繋がります。焦らず、地道に、自分を信じて続けていきましょう。
- 月に1回はタイムトライアル(1500m or 3000m)を実施
- レース2週間前からは「調整期」として強度を下げる
- 自信を持ってスタートラインに立つための「準備」が大事
✅継続ついて、以下も合わせて読んでね。
ランニングを継続するための黄金ルール|楽しく走るための実践法 – YMD NEXT×RUN|オンライン・ランニングサポート
指導者・保護者の方へ
9分台を目指すには、本人の意欲とともに、継続的なサポートが欠かせません。ただし「無理やり追い込ませる」よりも、「正しい努力の方向を示す」ことが大切です。
過度な練習は故障や燃え尽きにつながることもあるので、以下を意識して見守ってください:
- 心拍数・疲労感の記録
- 会話や食欲に変化がないか
- 楽しみながら走れているか
まとめ|9分台は「挑戦の証」、継続と工夫がカギ
中学生で3000m9分台を目指すのは簡単なことではありません。ですが、正しい練習・適切な休息・成長を焦らない姿勢があれば、決して不可能ではありません。
速さより“強さ”を育てる。
その意識が、記録を超えて自信につながる日をつくります。
いよいよ、9分台への挑戦が始まる
ここまで読んでいただきありがとうございました。9分台という記録は、中学生にとって一つの大きな壁であり、県大会や全国を視野に入れるための重要なステップです。しかし、それは才能だけで決まるものではなく、日々の努力と正しい練習によって確実に近づくことができます。
次の章では、「9分台を目指す中学生のための具体的な練習メニュー」を週単位でご紹介します。競技レベルや成長段階に応じて無理なく取り組める構成なので、ぜひ実践しながら、自分の変化を楽しんでください。
なお、より専門的な指導や練習環境を求める方へ向けて、YMD NEXT RUNでは中高生向けエリート育成コースをご用意しています。記録を本気で狙いたい方、競技力をさらに高めたい方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの可能性を、私たちが全力でサポートします。
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\38歳・3児のパパランナー/
2011年に現役を引退後、会社員として働きながら、市民ランナーとしてランニングを継続。
これまで「人の役に立ちたい、力になりたい」という思いから、外部コーチやクラブサポートとしても活動してきました。ある日、ゲストとして参加したランニングチームで多くの市民ランナーと出会い、皆さんの熱意と悩みに触れたことで、「この私でも誰かの力になれる」「もっと多くの人の役に立ちたい」と強く感じました。
その想いから、オンラインランニングサポート「YMD NEXT×RUN」を立ち上げ、現在は一人ひとりに寄り添うパーソナルサポートを展開中です。
【実績・経歴】
〇山田中学校
県大会優勝、県駅伝区間賞
〇市立船橋高校 (体育科専攻)
県大会優勝、インターハイ出場
〇駒澤大学 (文学部心理学科専攻)
2009年箱根駅伝第4区出場、関東インカレ決勝進出
〇富士通
大田原マラソン第3位、パリマラソン17位(アジア1位)