はじめに|「痩せたい」は“食事”から始めよう
はじめに|「痩せる体」は“食べ方”と“動き方”で決まる
ダイエットと聞くと、まず「食事制限」を思い浮かべる方が多いかもしれません。たしかに、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば、体重は増えます。食事の改善は、体を変えるための“土台”です。
しかし、本当に痩せやすく、太りにくい体をつくるためには、それだけでは不十分です。
ポイントは、“食べ方”と“動き方”の両方を見直すこと。
特に「運動」は、代謝を上げ、脂肪を燃やす力を高め、リバウンドを防ぐ“核”となります。
このシリーズでは、まず「食事編」として、ダイエットにおける正しい食事法を徹底解説します。
次回以降、より効果的な運動との組み合わせ方についても詳しく解説していきます。

✅ 食事は“痩せる準備”
✅運動は“痩せるエンジン”
この考え方をベースに、「無理なく・確実に」理想の体を目指しましょう。


38歳3児のパパランナー。
2011年に現役を引退。地元に戻り、香取小江戸マラソンや地域イベントにも積極的に参加。会社員をしながら市民ランナーとして活動。YMD NEXT×RUNの指導をオンライン中心に展開中。
【実績・経歴】
・山田中学校
県大会優勝、県駅伝優勝
・市立船橋高校 (体育科専攻)
県大会優勝、インターハイ出場
・駒澤大学 (文学部心理学科専攻)
2009年箱根駅伝第4区出場、関東インカレ決勝進出
・富士通
大田原マラソン第3位、パリマラソン17位(アジア1位)
第1章|カロリー収支の基本:痩せるために必要な“差”
なぜ「食べ過ぎると太る」のか?
体脂肪は摂取カロリーが消費カロリーを上回ると蓄積されます。逆に、摂取<消費であれば、体脂肪は減少します。
この「カロリー収支」がダイエットの基本中の基本です。
1kg痩せるにはどれくらいカロリーを減らせばいい?
- 脂肪1kg=約7200kcal
- 1ヶ月で1kg落とすなら:1日あたり約240kcalのマイナスが必要
極端な食事制限はリバウンドを招くため「−200〜−500kcal/日」が理想的な減量ペースです。
年齢・性別・活動量別|1日の基礎代謝・消費カロリー目安
上にある表を参考に、あなたの消費カロリーを確認しましょう。



この消費カロリーよりも摂取カロリーを少なめにすれば体重は少しずつ減少するよ!
年代 | 性別 | 基礎代謝(kcal) | デスクワーク | 立ち仕事 | 肉体労働 |
---|---|---|---|---|---|
30代 | 男性 | 1,530 | 1,840 | 2,140 | 2,440 |
女性 | 1,180 | 1,410 | 1,640 | 1,870 | |
40代 | 男性 | 1,500 | 1,800 | 2,100 | 2,400 |
女性 | 1,150 | 1,380 | 1,600 | 1,820 | |
50代 | 男性 | 1,450 | 1,740 | 2,040 | 2,340 |
女性 | 1,100 | 1,330 | 1,540 | 1,760 |
第2章|三大栄養素を理解する:バランスが命!
タンパク質(Protein)|筋肉を守りながら脂肪を落とす
- 目安:体重1kgあたり1.2〜2.0g
- 食材例:鶏むね肉、魚、大豆製品、卵、プロテイン
- 筋肉量を維持し、代謝を落とさないために重要
炭水化物(Carbohydrate)|賢く摂る“エネルギー源”
- 糖質制限で一時的に減量できても、継続性・代謝低下のリスクも
- おすすめ:白米より玄米、全粒粉パン、オートミール
- タイミング:朝・昼に多め、夜は控えめが◎
脂質(Fat)|「太る元」は誤解
- 適量の脂質はホルモンバランス維持や満腹感に必要
- 避けたい:トランス脂肪酸、揚げ物、加工油脂
- 取り入れたい:オリーブオイル、ナッツ、アボカド
第3章|ダイエットに効果的な食事法の種類と特徴
世の中には多種多様なダイエット食事法がありますが、大切なのは「自分の生活に合った方法を選ぶ」ことです。以下に代表的な食事法と特徴をまとめます。
① PFCバランスダイエット
- P(たんぱく質)、F(脂質)、C(炭水化物)をバランスよく摂取
- 理想比率の目安:P:F:C=2:2:6
- 特徴:栄養の偏りがなく、継続しやすい
- 向いている人:食事管理が苦手な人・長期的に続けたい人
② ローファット(低脂質)ダイエット
- 脂質の摂取を抑えることでカロリーコントロール
- 米・パンなど炭水化物はOK
- 向いている人:運動習慣がある人、油物が好きでない人
③ ローカーボ(低糖質)ダイエット
- 糖質(炭水化物)を制限し、体脂肪をエネルギー源に
- 主食を減らし、肉・魚・卵・野菜中心に
- 向いている人:糖質依存が高い人、即効性を求める人
④ その他の食事法(軽く紹介)
- ケトジェニック:糖質ほぼゼロ+高脂質で脂肪燃焼促進
- ファスティング(断食):時間を区切って摂取(例:16時間断食)
- 地中海式食事法:魚・野菜・オリーブ油を中心にした健康的食事



どの食事法も”継続”が成功のカギだよね
第4章|ダイエットに適した食材とNG食材一覧
✅ 積極的に摂りたい食材
食材 | 特徴 | 目安量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|---|
鶏むね肉(皮なし) | 高たんぱく・低脂肪 | 100g | 約110 kcal |
卵 | 栄養価が高く腹持ち◎ | 1個(60g) | 約90 kcal |
納豆・豆腐 | 植物性たんぱく+食物繊維 | 納豆1パック(50g)/豆腐150g | 約100/80 kcal |
オートミール | 血糖値が上がりにくい炭水化物 | 30g | 約110 kcal |
野菜(特に緑黄色) | ビタミン・ミネラル豊富 | 100g | 約30 kcal |
玄米・雑穀米 | 食物繊維と腹持ちUP | 100g(炊き上がり) | 約160 kcal |
魚(特に青魚) | 良質な脂質とたんぱく質 | 1切れ(80g) | 約180 kcal |
ヨーグルト(無糖) | 腸内環境を整える | 100g | 約60 kcal |
ナッツ(無塩) | 少量で満足感+良脂質 | 10粒(15g) | 約90 kcal |
きのこ・海藻類 | 低カロリーでかさ増しに◎ | 100g | 約20 kcal |
❌ 控えたい食材
食材 | 理由 | 目安量(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|---|
菓子パン・菓子類 | 高糖質・高脂質・低栄養 | 1個(100g前後) | 約350〜450 kcal |
清涼飲料水 | 糖質過多+血糖値急上昇 | 500ml(1本) | 約200〜250 kcal |
揚げ物・加工食品 | カロリー・脂質ともに過多 | 唐揚げ3個(120g) | 約300〜400 kcal |
白米・白パン | 血糖値が上がりやすく腹持ちが悪い | 白米150g/食パン1枚(60g) | 約250/160 kcal |
カップ麺・レトルト食品 | 添加物+脂質+塩分過多 | 1食(300〜400g) | 約400〜600 kcal |
第5章|1日の食事モデル例(1500kcal・男女共通)
ダイエット中でも、「美味しく・満足感のある」食事をすることが継続の秘訣です。ここでは1日1500kcalを目安にした例を紹介します。
朝食(400kcal)
- オートミール 30g
- 無糖ヨーグルト 100g+バナナ半本
- ゆで卵 1個
- ブラックコーヒー
昼食(500kcal)
- 玄米ご飯 100g
- 鶏むね肉のソテー 100g
- 温野菜(ブロッコリー・にんじん・ピーマンなど)
- 味噌汁(具たっぷり)
夕食(500kcal)
- 焼き鮭 1切れ
- 豆腐サラダ(ごまドレ控えめ)
- 雑穀米 80g
- ひじきの煮物
間食(100kcal)
- ナッツ10粒 or プロテインドリンク1杯



✅POINT 夜は炭水化物控え目、脂質も抑えつつタンパク質中心の構成がベスト!
第6章|ダイエット中の食欲コントロール法
「お腹が空いてつい食べてしまう…」
そんなときは“食べない工夫”ではなく“賢く食べる工夫”を。
空腹感を抑える5つの工夫
- 水分をしっかり摂る
→ 空腹と“のどの渇き”は間違えやすい。まずはコップ1杯の水を。 - よく噛む(1口20回以上)
→ 満腹中枢が働くまでには20分ほどかかります。ゆっくり食べましょう。 - 食物繊維を活用
→ 野菜・きのこ・海藻を取り入れて“かさ増し”+“腹持ち”アップ! - 間食を“悪”にしない
→ ナッツ・プロテイン・茎わかめなど、良質な間食を準備。 - 食事のリズムを整える
→ 食事の間隔が空きすぎると反動食いの原因に。3食+軽い間食で安定を。
第7章|外食・コンビニ・飲み会の乗り切り方
忙しい現代人にとって、外食や飲み会は避けられません。以下は「太らない選び方」のヒントです。
外食時のポイント
選び方 | 例 |
---|---|
主菜は「焼き・蒸し・煮る」調理法を選ぶ | 焼き魚、蒸し鶏 |
ご飯は“少なめ”or“半分”に | ランチセットはご飯半分にする |
汁物は“味噌汁”or“スープ”で満足感UP | 先に汁物を飲むと食欲が落ち着く |
コンビニ活用術
選ぶべきアイテム | 理由 |
---|---|
サラダチキン、ゆで卵 | 高たんぱく・低脂質 |
納豆巻き、玄米おにぎり | 炭水化物も摂れて◎ |
具だくさん味噌汁 | 満足感があり低カロリー |
無糖ヨーグルト、豆乳 | 腸内環境+たんぱく質補給に |
飲み会の心得
- 1杯目はビールOK、2杯目以降はハイボールやウーロンハイに
- 揚げ物ではなく、刺身・焼き鳥(塩)・枝豆を中心に
- 翌日は「リカバリーデイ」として軽め+野菜中心の食事を
第8章|継続のコツ:メンタルと習慣化の工夫
ダイエット成功のカギは「継続」。そのための心構えと工夫を紹介します。
完璧を目指さない
- 100点満点を狙うと、1回の失敗で挫折します
- 「70点でいい」「できた日を褒める」が続くコツ
見える化する
- 体重・体脂肪・食事内容を記録
- スマホアプリや手帳での管理がオススメ
- 「見える」ことで、変化が実感できる
習慣になるまでは“仕組み”を作る
- 買い置きする食材を健康的なものに
- ジム・ウォーキングの予定をカレンダーに
- 食事内容が決まった“テンプレ”を作ると楽に
第9章|よくある質問Q&A:ダイエット中の悩みに答えます
Q1. 夜遅い時間に食事してもいい?
A. なるべく21時までに済ませるのが理想です。
夜は代謝が落ちるため、軽め+炭水化物控えめの食事にすると太りにくくなります。どうしても食べる場合は、具だくさんの味噌汁や野菜中心の献立にしましょう。
Q2. 炭水化物を抜けばすぐ痩せる?
A. 一時的には体重が落ちますが、筋肉量や代謝が下がるリスクあり。
完全に抜くのではなく、「朝と昼はしっかり・夜は控えめ」のように調整するのが◎。
Q3. プロテインは飲んだ方がいい?
A. 食事で足りない場合や、運動をしている人には非常に有効です。
たんぱく質が不足すると筋肉量が減りやすく、痩せにくい体質に。1日に体重1kgあたり1.2〜2.0gを目指しましょう。
Q4. ダイエット中に外食・スイーツは完全NG?
A. いいえ、我慢しすぎるとリバウンドの原因になります。
週に1回程度の「ご褒美」や「チートデイ」はむしろストレスを減らし、継続力が高まります。
第10章|あなたに合ったダイエット食を見つける方法
あなたの生活スタイルは?
生活タイプ | 向いている食事法 |
---|---|
デスクワーク中心 | ローファット or バランス重視(PFC) |
立ち仕事・活動量多め | PFCバランス型、糖質適度に摂取 |
運動習慣あり・筋トレ | 高たんぱく+中糖質 |
忙しくて食事が不規則 | コンビニ活用型、置き換え(プロテイン・ゆで卵など) |
食習慣と性格から見る継続ポイント
- 料理が好きな人:自炊+計量でPFCをしっかり管理
- 食べるのが好きな人:「かさ増し野菜+間食の工夫」で満足感UP
- めんどくさがり:食事のパターンを決めてローテーション化
ダイエットは「自分の体を知ること」
・痩せやすいタイミング
・太りやすい時間帯
・お腹が空きやすい条件
→ これらを把握すれば、無理せずリズムを作れます。
第11章|サプリメントの活用法:不足しがちな栄養を補うパートナー
ダイエット中はどうしても食事量が減るため、栄養が偏りがちです。サプリメントは不足を補う“補助”として上手に使いましょう。
ダイエットにおすすめのサプリ5選
種類 | 目的・特徴 |
---|---|
プロテイン(ホエイ・ソイ) | 筋肉量の維持/食事の補助 |
マルチビタミン | 栄養不足の予防(特にビタミンB群) |
鉄分・亜鉛 | 疲れやすい・貧血気味な人に |
食物繊維(イヌリンなど) | 腸内環境・便秘解消 |
CLA・L-カルニチン | 脂肪燃焼サポート系(使用は慎重に) |



📌まずは「食事のベースを整えた上で」活用するのが前提だね
サプリは“魔法の薬”ではない
- 頼りすぎず、あくまで補助的に
- 飲むタイミング(食後・運動後など)を守る
- 質の良い商品を選ぶ(GMP認証など)
まとめ|食事で体は変えられる。無理なく、確実に。
- ダイエットの成功は「我慢」よりも「習慣」の積み重ね
- まずは自分の生活・体質・目標に合った方法を見つけよう
- 食べながら痩せる方法は、正しい知識と小さな工夫で必ず見つかります