
「走るたびに疲れが残る」
「月経前後でコンディションが安定しない」
「痩せたいけど、パフォーマンスも落としたくない」
女性ランナーには、男性にはない体調・ホルモン・栄養の壁があります。だからこそ、「女性ならではの食事戦略」が必要です。
この記事では、女性ランナーが強く美しく走るための食事の工夫を、目的別に詳しく解説していきます。

38歳3児のパパランナー。
2011年に現役を引退。地元に戻り、香取小江戸マラソンや地域イベントにも積極的に参加。会社員をしながら市民ランナーとして活動。YMD NEXT×RUNの指導をオンライン中心に展開中。
【実績・経歴】
・山田中学校
県大会優勝、県駅伝優勝
・市立船橋高校 (体育科専攻)
県大会優勝、インターハイ出場
・駒澤大学 (文学部心理学科専攻)
2009年箱根駅伝第4区出場、関東インカレ決勝進出
・富士通
大田原マラソン第3位、パリマラソン17位(アジア1位)
✅ 女性ランナーにありがちな悩みと食事の関係
悩み | 栄養的な原因 |
---|---|
疲れやすい、貧血気味 | 鉄不足+ビタミンC不足 |
生理前後にパフォーマンスが落ちる | ホルモンバランス変動・栄養吸収低下 |
肌荒れ、髪がパサつく | タンパク質・ビタミン不足 |
体重を減らしたらタイムも落ちた | 糖質・脂質・筋量の減少 |
✔ 「食べないダイエット」はランナーにとって“筋力もメンタルも落ちる”最大の敵です。
効率の良いダイエット法について、こちらの記事もどうぞ!
▶マラソン(ランニング)こそ最強のダイエット法
1. 女性ランナーは「鉄」が命|貧血対策の基本
● なぜ女性は鉄が不足しやすい?
- 毎月の月経で約15〜30mgの鉄を喪失
- ランニングの振動による赤血球の破壊(「溶血性貧血」)
- 汗からも鉄分が失われる
● 鉄が不足すると?
- 息切れ、動悸、疲れやすい、頭痛
- 練習しても走力が上がらない
● 対策食材と組み合わせ
食材 | 特徴 | 吸収率UPの工夫 |
---|---|---|
レバー | 含有量トップ、即効性あり | ビタミンCと一緒に |
赤身肉 | ヘム鉄が多く吸収されやすい | ブロッコリーと一緒に |
小松菜・ほうれん草 | 植物性だが食べやすい | ゴマ和えは鉄吸収の妨げ注意 |
あさり | 100gあたり鉄5mg超と高濃度 | 味噌汁や炊き込みごはんで |
✅ ヘム鉄サプリ+ビタミンCの併用も有効(医師・薬剤師に相談を)
2. 美容と走力の両立|“キレイ”も“速さ”も手に入れる食事術
● タンパク質は「肌・髪・筋肉」の共通材料
食材 | 特徴 |
---|---|
鶏むね肉 | 高タンパク・低脂質 |
卵(全卵) | ビタミンB群・鉄も摂れる完全食 |
鮭・マグロ | 良質脂質(EPA/DHA)+鉄 |
ギリシャヨーグルト | 高タンパク+乳酸菌で腸内環境改善 |
✅ 1日体重×1.2〜1.8gのタンパク質が理想(50kgなら60〜90g)
● 良質な脂質も肌・ホルモンの材料
- アボカド、ナッツ、オリーブオイル、青魚は美肌と持久力の味方
- 極端な脂質制限は月経不順や乾燥肌、メンタルの不調にも
3. 痩せたい女性ランナーが気をつけたいこと
- 「体重=タイム」ではない
→ 無理な減量で筋力・持久力が落ちる - 摂取カロリーが基礎代謝を下回ると、月経停止や疲労骨折のリスク
正しいダイエットのための食事ルール
- 糖質は控えず、「種類を選ぶ」:白米より玄米、パンよりオートミール
- 間食はナッツ、プロテインバー、ゆで卵など“質の良い小腹対策”を
- 夜遅くの食事は避けて、18〜20時までに済ませる
4. 女性ランナー向け1日の食事例(体重50kg・週4練習)
時間帯 | メニュー例 |
---|---|
朝食 | ごはん、納豆+卵、味噌汁、ブロッコリー、キウイ |
間食 | ギリシャヨーグルト+ナッツ |
昼食 | 鶏むね肉のトマト煮、雑穀米、きのこスープ、ほうれん草のおひたし |
間食 | プロテイン+バナナ |
夕食 | サバの塩焼き、小松菜とにんじんのナムル、味噌汁、玄米 |
就寝前 | ホットミルク or カゼインプロテイン |
✅ まとめ|女性は「走る体」と「守る食事」のバランスが大切
✔ 鉄分・ビタミン・タンパク質の意識的な補給
✔ 月経周期に合わせた“休み方・攻め方”
✔ 美しさも速さも、無理なく積み重ねることがカギ
女性ランナーこそ、「食べて、走って、整える」習慣が最も重要です。
体調が整えば、タイムも、肌の調子も、メンタルも安定します。
✅ 食事をもっと詳しく戦略的に学びたい方へ
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